東日本大震災被災地支援報告 vol.06 2011年06月(フォークリフト贈呈式、牡蠣の仕掛け作り作業、船倉庫作業)
この度は、東日本大震災の被災者の皆様へ物資援助に御協力下さいまして誠に有難うございました。心より感謝申し上げます。無事に支援活動を続けられましたことも、ひとえに皆様の暖かな御気持ちの御蔭と心より感謝申し上げます。誠に有難うございます。本支援も既に6回目を迎え、被災地の様子も、人々の心も刻々と変化しているのが伝わってきます。
「絶望」この心からの復興へと今、私達は皆と共に力を合せて歩み出しています。今回は、牡鹿半島の中の浜のひとつで、その復興の第一歩を記す『フォークリフト贈呈式典』を開催致しました。このフォークリフトは、浜の牡蠣養殖に欠かせぬ重要な機材の一つ。しかし、各家に1台を備えていたものが、この津波によって浜にたった1台となってしまいました。第5回の支援の際、現地を訪れた会長の「今一番必要なものは?」の問いに、漁師の方から一番に返ってきた答えが「フォークリフト」でした。それがこの贈呈の経緯です。そして、そこで即決された漁業復興への支援は、これからも続いて行きます。
このフォークリフト第1号機は、浜の皆さんと、彼らを応援する者たちの力強い「復興」の第一歩を象徴するものです。リフトは浜の漁師の皆さも含め皆の手で飾り付けられ、まだ瓦礫に囲まれた浜で、皆が共に祝い、祈りを込めて全員で復興を約束し合いました。贈る側も、受け取る側も、短い納期でこのリフトを準備してくださった方も、現場にかけつけて下さった方々も、その場へ想いを馳せてくれた沢山の皆の暖かく熱い想いが集約した涙と笑顔のささやかな式典でした。
会長の挨拶の中には、今や世界的に有名となったハーバード大学で一番人気の政治哲学のマイケル・サンデル教授の言を受けて、彼がこの東日本大震災における被災者の冷静で知的行動に強い賛辞を捧げ「偉大だ」とも言っていることが述べられました。
また一人の優秀な白人女学生が『この様な素晴らしい人たちがこの地球にいた事に大変な感動を覚えたと同時に、これからの人類の未来に初めて希望を持てる様になった!』とまで言っていること、被災者の皆さん方が、考えられない不幸の中心人物であると同時に、世界人類の希望の光ともなっているのだということが語られました。
「皆さん方が、この地に踏みとどまり、漁業を復興することこそが、世界中の人たちに希望を与える事でもあるのです」と。思いっきり泣き尽したら、次には現実を諦め、そして居直って、前に未来に目を向けようということ、「頑張らなくていいから、負けないで!!!」と。「ここが、復興の旗印となってくれれば、周辺地域の希望に繋がっていくと信じているのです。そして、皆さんが元気になられたら、次は皆さんが周辺の地区を助ける番です。それが、私たちの唯一の願いです。他には何もありません」このひと言に浜の皆さんの肩は震え涙が溢れ私達も共に涙しました。
牡鹿半島に累々と続く瓦礫の山も、自衛隊や警察の方々、浜の方々、ボランティアや皆の力によって少しずつ少しずつ小さく形を変え始め、仮設住宅も設置されはじめています。重ねまして皆様の御理解と御協力に深く感謝申し上げます。東北の力強い復興を祈願致しますと共に、御支援下る皆様の御多幸を心よりお祈り申し上げ茲に御礼と代えさせて頂きます。