東日本大震災被災地支援報告 vol.19 2012年11月(復興のための長い道のり)
復興のため、今まで色々と努力をしていた漁業の成果がなかなか見られず大変な思いをしていた食料支援対象者のKさんですが、やっと初漁の知らせがありました。震災前はサンマ漁をしていましたが、ご主人の年齢や健康状態、船の調達問題などから定置網での漁を行うことにしたのです。春ごろに計画したタコ漁はタコかごの入荷がされず漁が出来なかったこともありました。今回も届いた網の目が大きすぎ、満足のいくものではなかったのですが、やっと初漁の水揚げとなったのです。
長い道のりでした。地震により潮の流れが変化したのか、良好な漁が行われているわけではないようですが、それでも希望の光が見えたことを心から喜んでいます。
一方、就学支援対象のM君の実家では、例年より長く11月までアナゴ漁を続けるとのこと。牡蠣は例年より小さく、一緒に生育してしまったムール貝も共に売ることにしたとのことでした。
M君もサッカーと勉強の両立に頑張っているようです。M君のお母さんからは、ボランティア事務局に時々メールが届きます。今でも本ボランティアメンバーが全国から集結し土日になる度に漁業復興の手伝いに行っていた事を「いつも思い出します」と。「どうやってこのご恩を返せばいいか」と心からの感謝をメンバーに語ってくれました。
支援先の中学校には、先方の支援要請に応え、4月に入学した1年生全員に新たにLEDライトを寄付しました。
暗くなる時間が早くなり、遠くからの通学を余儀なくされる子ども達にとって、暗い夜道を照らすライトは、とても助かり皆喜んでいる様子です。
先日は、我々の支援で復興の一歩を刻んだ浜に、復興大臣や元財務大臣らが視察に訪れたとのことでした。
皆様のご協力に心より感謝致します。来年もどうぞ応援をお願い致します。
復興大臣と前財務大臣が視察に
アナゴ大漁!
機材支援したフォークリフトも活躍
この場所にも沢山の想い出が。仕方なく故郷を離れた人も多い
初漁の水揚げ。ようやくこの日を迎えられた
M君の高校サッカー部試合は優勝はできなかったですがすごいいい試合でした